ピルの処方をご希望の方へ
「ピルを飲んでみたいけれど、副作用が怖い」
「生理が不規則で困っているけれど、誰に相談すればいいのか分からない」
そんな不安を抱えたまま、ひとりで悩んでいる方が、当院にも多くご相談にいらっしゃいます。
当院では、低用量ピル・アフターピル(緊急避妊薬)の処方に対応しており、はじめての方にも分かりやすく丁寧にご説明しています。
無理にすすめることはありませんので、ご不安があれば、どうぞ気軽にご相談ください。
ピルの種類と処方のご案内
低用量ピルはこんな方におすすめです

次のようなお悩みがある方には、低用量ピルの服用が選択肢となる場合があります。
- 毎月の生理痛がつらく、学校や仕事を休んでしまうことがある
- 月経の周期がバラバラで、予定を立てにくい
- 避妊を確実にしたい
- 旅行や大事な予定と生理が重ならないように調整したい
- ニキビやムダ毛など、ホルモンバランスの乱れによる肌トラブルが気になる
緊急避妊薬(アフターピル)をご希望の方へ
次のようなケースでは、アフターピルの服用を早めにご検討ください。
- コンドームが外れた、または破れた
- 避妊しなかった性行為があった
- 性交から72時間以内で、できるだけ早く避妊したい
- すぐに薬を服用したいが、どこに相談すればよいか分からない
当院で処方可能なピルと費用
自費診療の低用量ピル(避妊・生理のコントロール目的)
当院では、国内で承認されている信頼性の高い低用量ピルを取り扱っています。
薬剤名 | 1シートの費用(税込) |
---|---|
マーベロン | 2,400円 |
ファボワール |
2,100円 |
トリキュラー | 2,200円 |
シンフェーズ | 2,200円 |
スリンダ28 | 3,000円 |
スリンダについての補足事項
スリンダ錠28はいわゆる低用量ピルではなく、プロゲスチン(ドロスピレノン)単剤ピルです。エストロゲンを含まないため、血栓症リスクがより低いと期待されています。避妊効果は、低用量ピルと同等です。
※初診時は別途診察料がかかります。継続処方についても、診察のうえで対応いたします。
保険適用となる低用量ピル(治療目的)
医師の診断により、月経困難症や子宮内膜症などの治療が必要と判断された場合は、以下のピルが保険適用となります。
- ヤーズ/ヤーズフレックス/ドロエチ
- ルナベルLD/ULD
- フリウェルLD/ULD(ルナベルのジェネリック)
- ジェミーナ
- アリッサ
※3割負担の場合、1シートあたりの自己負担はおよそ2,000円前後です。
緊急避妊薬(アフターピル)の種類と費用
薬剤名 | 特徴 | 服用可能期間 | 費用(税込) |
---|---|---|---|
ヤッペ法 | 吐き気など副作用がやや出やすいが比較的安価 | 性交後72時間以内 | 4,400円 |
レボノルゲストレル錠 | 副作用が少なく、1回の服用で完了 | 性交後72時間以内 | 9,900円 |
⚠注意:避妊成功率は100%ではありません。服用が早いほど効果が高まりますので、迷われている場合も、できるだけ早くご相談ください。
ピルに関する副作用と対応方法
低用量ピルの副作用について
初期にみられることの多い症状(1〜3ヶ月)

- 吐き気
- 頭痛・だるさ
- 不正出血
- 胸の張りや痛み
➡多くは時間とともに落ち着いていきます。
注意が必要な副作用(まれ)
- 血栓症(足の腫れ、息切れ、激しい頭痛など)
- 肝機能障害
➡このような症状が現れた場合は、すぐに服用を中止し、医療機関を受診してください。
アフターピルの副作用
- 吐き気(最も多い)
- 嘔吐・下腹部痛・頭痛・めまいなど
服用時の注意点
- 吐き気が心配な方は、事前に吐き気止めの相談も可能です
- 服用後2時間以内に嘔吐した場合は、再服用が必要になることがあります
- 生理が1週間以上遅れた場合は、妊娠の有無を確認しましょう
ピルに関するよくあるご質問
ピルの服用で太ることはありますか?
基本的には、ピルの服用で体重が増えることはありません。
ただし、ピルの服用によってホルモンバランスが安定し、生理前の食欲増加やむくみなどを感じやすくなる方もいます。一時的な体重変化を感じた場合も、多くは自然に改善しますので、心配な方は医師にご相談ください。
ピルは通販で買った方が安いのですか?
一見安く見える通販のピルには注意が必要です。
海外製の安価なピルの中には、偽物や成分が不明なものも含まれており、効果が得られないばかりか、重い副作用のリスクもあります。
正確な処方と安全な服用のためには、必ず医療機関で相談しましょう。当院では、費用を抑えたい方向けに国内承認済みのジェネリック医薬品もご用意しています。
ピルを服用中に妊娠しても気づかないことがありますか?
正しく服用していれば、妊娠の可能性は非常に低いですがゼロではありません。
飲み忘れが多い場合や、服用後に嘔吐・下痢があった場合、避妊効果が低下することがあります。
また、休薬期間中に出血があっても、それが生理とは限りません。生理予定日から1〜2週間経っても月経が来ない場合は、医療機関で確認することをおすすめします。
アフターピルと低用量ピルは併用できますか?
はい、併用は可能です。ただし注意が必要です。
低用量ピルを飲み忘れた後に避妊に失敗した場合、72時間以内であればアフターピルを服用できます。ただし、アフターピルが低用量ピルの避妊効果を一時的に弱める可能性もあるため、服用後は避妊のリズムが安定するまで他の方法(コンドーム等)との併用をおすすめします。
アフターピルは低用量ピルで代用できますか?
いいえ、アフターピルは低用量ピルで代用できません。
どちらも避妊効果はありますが、目的・使用タイミング・ホルモン量が異なります。
低用量ピルは継続的に飲むことで避妊効果を得る薬、アフターピルは緊急時に一度だけ服用して避妊する薬です。使い分けが重要ですので、状況に応じて医師にご相談ください。
アフターピルを飲んだのに妊娠することはありますか?
はい、妊娠の可能性はゼロではありません。
アフターピルの避妊成功率は約90%前後とされていますが、10人に1人程度は妊娠する可能性があるとされています。
服用が早ければ早いほど効果は高まるため、避妊に失敗した場合はできるだけ早く服用しましょう。
アフターピルが効いたかどうかはどう確認できますか?
「消退出血」「月経」「妊娠検査薬」の3つが目安になります。
- 消退出血:服用後2~3日以内に少量の出血があれば、避妊成功の兆候の一つです。
- 月経:服用から3週間以内に通常通りの生理が来れば、効果があった可能性が高いです。
- 妊娠検査薬:予定月経から1週間以上経過しても生理が来ない場合は、市販の検査薬で確認しましょう。
不安な場合は、自己判断せず医療機関での確認をおすすめします。